月夜釜合戦

 

日本最大の「寄せ場」・釜ヶ崎(西成・あいりん地区)。
戦後の高度経済成長期、炭坑で働いていた者や土地を失った農民たちが使い捨ての労働力としてこの地に集められ、日雇労働者となった。また、芸人や私娼や孤児など市民社会からはじき出された者たちも、この街に寄せ合い暮らしてきた。そんな街が、再開発の下で、いま失われつつある。

『太陽の墓場』『㊙色情めす市場』 など数々の映画の記憶を内包しながら、全く新しい人情喜劇が誕生。タイトルは「月夜の晩に釜を抜かれる」という諺（月夜の晩は明るいから盗まれる心配はないだろうと高をくくっていたら、煮炊きの必需品である釜を盗まれてしまうという事から、ひどく油断をすると一番大切なものを盗まれるという意）を元に作られた古典落語の演目『釜泥』に由来する。

釜から新宿へ。全国行脚を続けながら東京上映再び。まだまだ走りやまぬ本物の活劇をご覧あれ。

 

監督	佐藤零郎
出演	太田直里／川瀬陽太／門戸紡／渋川清彦／カズ／西山真来／デカルコ・マリィ／緒方晋／赤田周平／下田義弘／大宮義治／北野勇作／　海道力也／角田あつし／大宮将司／日野慎也／岡元あつこ／柴哲平／得能洋平／福井大騎／足立正生
作品データ	2018年／日本／115分／16mm(上映はDCPとなります)
配給	映画「月夜釜合戦」製作委員会